Categories: 宗教

同士葬

この怖い話は約 3 分で読めます。

247 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/08/04(木) 11:34:53.37 ID:0bHHOZmU0
先日婆ちゃんが亡くなったときの話。
住んでる地方は戦時中から妙にカルト宗教率が高くて
婆ちゃんは思いっきりそういう宗教に入っていた。
婆ちゃん貧乏なくせに結構な額のお金も納めるくらい熱心な信者。

婆ちゃんはものすごい苦労人で、貧乏で子だくさん
なのに旦那が全然働かない人だったらしく
一度家を手に入れても数カ月で手放さなきゃいけなくなったり
住むところがなくて、よくわからない人と
同居生活しなきゃ行けなくなったり壮絶な人生を送っていたようだ。
幸せな老後なんてものもなくて、あちこちで借金しまくりの長男夫婦のせいで
結局最後の最後まで苦労とは切っても切れない縁だったようだ。
(この夫婦には自分の家族も借金肩代わりさせられそうになったりしている)
そんなもんだからそういう宗教に頼っちゃうのもしょうがないよなと考えていた。

248 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/08/04(木) 11:35:08.40 ID:0bHHOZmU0
で、婆ちゃんが痴呆ののちあっけなく逝ってしまったので
葬儀を行うことになったのだが、その葬儀が怖かった話。
親兄弟も私も父ちゃんも母ちゃんも無宗教です。

婆ちゃんが死んだとどこから聞きつけたのか
全然知らないこの地方の宗教取り仕切ってるお偉いさんが
ささーっときてぱぱーっと何でもかんでも決めて行ってしまった。
見舞いにも一切来なかったのに、いきなりやってきて遺族の意見も聞かずに
他人の家の葬式セッティングするのか…とこの時点で薄気味悪く感じたものの
婆ちゃんの信じた宗教だからとそのまま葬式は行うことになった。

そして葬式当日。
会場からして奇妙で普通の葬式とは違っていた。
なんていうかこう、何が変っていうのがわからないんだけど
間違い探しみたいに微妙なものがあちこち違う。
普通の葬式にあるものがなくて、ないものがあるみたいな。
その微妙な違いが気持ち悪かった。

249 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/08/04(木) 11:35:25.09 ID:0bHHOZmU0
葬式会場で受付からしてなんだか怖い。

「あの○○家の葬式会場は…」
「同志葬!同志葬!はこちらになります」
「いえ。葬式です」
「同士葬!は此方になっております」

葬式の事をかたくなに「葬式」って言おうとしないの。
その後も来た人に「祖母の葬儀に来てくださり…」と挨拶したら
「同士葬」と半ギレぎみに何度も言いなおされた。

会場はほぼ3分の2が宗教関係者席。
それも知らない顔ばかりだ。彼らも婆ちゃんは知らない方が圧倒的多数みたいだった。
入り口での挨拶がほとんど「素晴らしい方だったとお聞きしており…」と又聞きだったのだ。
なんで婆ちゃんの葬式で婆ちゃん知らない奴が圧倒的多数なんだよ勝手に呼ばないでよ。
そして知らない癖に飲み食いしすぎじゃないかーと思いながらも
3分の1の非宗教関係者の婆ちゃんの親族や友人は
小さなスペースに収まってその葬儀を見守ることになった。

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Tags: 母ちゃん

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