この怖い話は約 3 分で読めます。

920 380 ◆rj2q8UtfJU sage New! 2011/09/27(火) 13:47:58.63 ID:QA6zoQ5b0
ころころID変わるのでトリつけます。

俺は本職で占いをしている人とは交流がなかった。
(それなりに大きな街だったので、占いの館系や辻占い師は結構いた)
占いはあくまでバーの売りの一つというスタンスだったから、
占い師の組合?互助会?のようなものに誘われたけど、加盟しなかった。
というか、そんな組織があることさえ知らなかった(全国的にあるのかな?)。

加盟しないと伝えると、俺の占い料金設定が不当に安過ぎると文句を言われたが、
占いに来たお客さんには飲食してもらっているので、
お客さんの出費としてはそちらに加盟しているところで占いするのと
大して変わらないかむしろ高いんじゃないの?(客単4千円。占いすると5千円超える)
と言ったら”呪われてしまえ!”といいながら引き下がった。
922 830 ◆rj2q8UtfJU sage New! 2011/09/27(火) 13:50:44.78 ID:QA6zoQ5b0
その後しばらくして、占いにくるお客さんがパタリと途絶えた。
理由の察しはついていたし予測もしていたので、
バーテンの兄ちゃんと”組織力って怖いねw”ぐらいに話してた。
ただ、この頃から誰かに見られている感覚がふっと襲ってくるようになったものの、
特にヤバそうな感じはしなかったので、気にしないようにした。
この感覚は一月ぐらい続いた。
確か11月だったと思う。
開店の準備をしていると強烈な悪寒が走った。
うまく言えないけど、善悪とは無関係な強い力が近づいてくる感覚と言えばいいのかな?
バーテンの兄ちゃんも感じたらしく、心配そうに無言で俺を見てくる。
例によって?勝手にやぐらを組んで盆踊りしていた小人たちがあたふたといなくなった。
泣き虫まで泣くのを止めてダッシュで店から出ていった。
ああ、これはヤバいな。逃げ出したいな・・・と思っていると、
開店の18時きっかり、店に一人の女性が現れた。

924 830 ◆rj2q8UtfJU sage New! 2011/09/27(火) 13:53:28.46 ID:QA6zoQ5b0
真っ黒なコートというかローブ?にシックな黒のスーツ、ノータイ。
肩ぐらいまでのストレートの黒髪、切れ長の目、病気かと疑いたくなるぐらい白い肌。
もう、これでもか!というぐらいテンプレな女性だったけど、
彼女こそがこの強い力だと直感した。
というか、霊感の有無に関わりなく本能で理解するレベルで”怖かった”。
目の前に野生のグリズリーがいるような恐怖と言えばいいのかな?
俺と兄ちゃんが「いらっしゃいませ」を言い出せないぐらい圧迫されていると、
彼女は俺の目の前の席に座った。
彼女はオーダーせずに自分は占いをやってるMだと名乗った。
本名ではないとも言った。
俺は遅れていらっしゃいませを言い、
(彼女が名乗ったので)自分も名乗ろうとしたら、
M「知ってる。○×△□さんでしょ?」
彼女はなぜか俺の本名を知っていた。
いろいろあって店では本名使っていなかったのに。
(俺の本名はオーナーとごく数人しか知らない)

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