この怖い話は約 3 分で読めます。

長年誰にも話せなかったこと話すが、まぁ独り言だと思ってくれて良い。
 
 
俺猫飼ってたんだよ茶色の可愛い奴、
俺の家は母と父の三人家族だったんだが皆でめちゃくちゃ可愛がってさ、
ちょうど俺の誕生日だったんだ、
暑苦しい夜だったのは覚えてる、しかも猫が発情期で煩くてさ、
俺はその日なんとか寝たんだが、
次の日朝起きると俺のベッドの少し離れた床に猫が寝てるんだよ、
それがさ、足がピーンと伸びたままで「なんかおかしいな」と思って覗き込んだら、白目向いて死んでたんだ。
急いで俺の部屋から出て母呼びに行ったんだが、
その時俺の部屋で床に倒れてる猫見た母の「え・・・?何・・・??」
っていう声が今でも忘れらんないよ。
ほんといきなりだったんだ、家族全員何が起きたのかもわからず次の日車で猫の死体を運んでペット用の火葬場に持ってって骨を持って帰ってきた、

881 猫介 2011/04/21(木) 03:40:05.85 ID:iV5TB5De0
骨を見る限りでもなんの異常もなくって、
ほんとに何が原因かわかんなかったんだ、その時までは。

帰ってきた夜、猫が居なくなった寂しさとなんか訳の分からない寒気がして、
その夜は部屋に置いてあったポケモン人形(猫よりちょっと小さいくらいの大きさのレックウザ)を抱いて寝たんだ、
そしたらさ、昨日の夜抱いてた人形が、腕に無くって、
慌てて部屋を見回したら、
猫が死んでた位置とまったく同じ場所にその人形があるんだよ。
それ見た瞬間ゾッとして思ったんだ、
「俺が投げ飛ばしたんだ」って。

882 猫介 2011/04/21(木) 03:40:27.87 ID:iV5TB5De0
親はまだ寝てたから気づいてなかっただろうけど、
その事に気づいた瞬間「ごめんなさい!!ごめんなさい!!!!」って必死でその場所に土下座して頭下げて泣いた、
寝相は悪い方だったし、朝起きたら布団が無いなんてこともかなりあったから間違いないと思う、
発情期の時の猫って誰彼構わず擦り寄ってくるだろ?
きっとベッドに飛び乗って俺に擦り寄ってきたんだ。

883 猫介 2011/04/21(木) 03:42:30.44 ID:iV5TB5De0
その後母や周りの人たちは「きっと家の悪いもの全部抱えて、
家族の為に死んでくれたんだよ、親孝行な猫だったね。」って言うんだ。
違う、違う、違う、違う、違うんだ、俺が殺したんだよ。

けどなんとなく怖くて言い出せなくって、もう何年も経つ、
きっと俺を恨んでると思う、俺を憎んでると思う、
あれから引越しして猫と住んでた家とは違う所に居るけど、
お骨は一緒に持ってきてるからそれを見るたびにあの時のなんとも言えない恐ろしさを思い出して手を合わせる。
最後の夜に発情期でぎゃんぎゃん鳴いてた声が耳から離れないよ。

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