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俺は膝が笑いはじめ、脂汗がにじみ、捻り出すように一つの答えを出した。
「④どちらも選ばない、でお願いします」
師匠はニヤリとして、カッターを引っ込めた。
「前提が一つ足りないことに気がついた? 片方を選ぶ場合はそれぞれにお金を入れ、両方を選ぶ場合はAにしか入れない。
じゃあ、どちらも選ばないと予知していた場合は?」
決めてなかったから、僕もこの中がどうなっているのか分からないんだなぁ。
師匠はそう言いながら無造作に二つの箱をカバンに戻した。
俺はこの人には勝てない、と思い知った。