ストーカー・きちがいの話

この怖い話は約 3 分で読めます。

眠れないのでもう1つだけ。長文をご了承ください。

僕の元バイト場の先輩、綿野さん。
日系ブラジル人2世、陽気、バカ、イカレテいる、サンバ好き、サッカー大好き。
そんなキチ○イの話です。

仕事が終わり帰ろうとすると、

「今から肝試し行かねー?」綿野さんが言う。
「今からっすか?しかも男2人でっすか?」
「んなわけないでしょアータ!理沙ちゃんとサエちゃんとですよー。」
この時期綿野さんは美川憲一風にしゃべるのにハマッていた。そして理沙ちゃんとサエちゃんはお店の常連さん{仮名です。}
「おーマジっすか!でもマスターにバレたらャバいっすよー。。。行きましょう。」

「そーやなー。バレたらあれやし。。行くんかい!」

そんな他愛もない会話をしつつ集合場所へ向かった。
上京した僕は車を持っておらず、綿野さんも貯金のできない人だったので車を持っていない。
情けなくも女の子の運転に後部座席に座る男2人。

「○○君(僕)一人暮らしだったよねー。いいなぁー。」
「いやいや、都会生まれ都会育ちの2人のが羨ましいよ。僕根が田舎物だからねー。」
「綿野さんは一人暮らし?」
「いや違うよ。家族で住んでる。」
「へぇー意外。」
理沙ちゃんとサエちゃんが口をそろえて言う。
「だいたいなんで一人暮らしがいいの?家族で住めるんだからそれが1番いいに決まってる。」
「えーでもだってたまにウザくなる時もあるじゃん?」
「ない!これだから日本人は離婚や親を殺したりなんて。。。」

バリバリのカトリックで家族思いの綿野さんの説教を聞き流して目的地に到着。

32 本当にあった怖い名無し 2010/08/11(水) 07:37:42 ID:6fsAVy8z0

今日の肝試しスポットは日本兵士の碑、お墓が密集している公園だ。
やはりゾクゾクする。

何が僕を1番ゾクゾクするかと言うと、綿野さんだ。
出会って2ヶ月。多少はこの人を理解できたつもりだが、あくまで’つもり’だ。

何か期待させる。そんな物はこの人にない。
何かゾクゾクさせる。そんな物がこの人にあった。

最初の計画は男女ペアになって1組ずつ行き、大きな慰霊碑の写メを撮る。

その予定だったが。。。

「予定変更!やっぱり皆で行こうぜー!」
理由は大勢で行った方が面白いから。綿野さんの提案にあっさり予定は変わった。

僕が理沙ちゃんと組みたい事を知っての発言とは思えなかった。
殴りたい。

車を降り、階段を上っている最中
「ウォーン」犬の遠吠えがする。
「ウォーン」「ウォーン」「ウォォーン」

数回同じ出来事、時間帯が恐怖を増す時間、この2つが重なると女はコジツケの如く、言う。(偏見すみません)

「なんかャバくない?」「もうやめよーよ。」

まだ目的地にすら着いてないのに’もう’はおかしい。そんな事を綿野さんが小声で呟いた。

しかし、前提に’常連さん’である女の子に無理強いもできず考えていると即座に綿野さん。

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